症例報告 CASE

7歳男児 発達障害 自閉症スペクトラム(ASD)

※イメージ画像
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患者データ

疾患
性別 男性
年齢 7歳
具体的な症状

■来院までの経緯
・寝返り、つかまり立ちなどの運動系の発達も遅かった
・1歳半健診にて発達の遅延を指摘され
・3歳時、自閉症スペクトラムの診断となり療育を始める
・5歳時、ネットの情報から食事の見直しをしたところ言語、コミュニケーション、多動、不安などの症状に改善傾向あり
(食事の見直し: 高タンパク、低糖質、グルテン・カゼインを除去)
・専門医療機関での加療を目的に受診

初診時

投薬 なし
検査データ

基準値による解釈

・特に問題なし
・成長期に関係するデータ
・貧血なし


オーソモレキュラー栄養療法による解釈

・潜在性鉄欠乏状態
・交感神経の緊張状態
・ビタミンB群、ナイアシンの不足
・血糖値スパイク

当院でのオーソモレキュラー栄養療法による治療

生活習慣

■食事
・小麦製品、乳製品の除去を初期6か月間は厳格におこなう
・タンパク質は肉、魚を中心に多く摂取 玉子は週3個 大豆製品は週2日
・甘いものの制限
・頻繁な補食

投薬 なし
サプリメント ビタミンB群、ナイアシン、ヘム鉄、DHA、ビタミンCなど、医療用サプリメントで補充
検査

初診時、9か月後、16か月後(後述)

治療の経過

投薬 もともとなし
具体的な症状

・栄養療法併用後、コミュニケーションの分野で急激な成長を先生から報告
・集団行動が可能になる。周りへ注意を払うようになっている
・音への敏感さ、身体の敏感さなどが改善
・便通はほぼ乱れることがなくなりとてよい便になった

検査データ

解説

通常用いる基準値による評価では栄養状態を評価することはできません。
オーソモレキュラー療法では、本来あるべき理想的な栄養状態と比較することで不足している栄養素を選択します。

■初診時の検査データからの情報
交感神経の緊張
潜在性鉄欠乏
ビタミンD不足
血糖の乱高下

栄養療法の継続によってこれらの問題が改善しています。

発達障害における治療の評価

オーソモレキュラー栄養療法では、どのような傷病名が診断されていても、そのときに患者さん本人やご家族にとってもっとも問題となっている症状の改善を優先する。

現状の把握や治療の効果判定のためにオリジナルのチャートを作成しています。

次のチャートは、初診時と9か月後の症状の変化を示しています。折れ線のチャートが円に近く小さいほど発達のバランスが良いということを示します。

初診時には、人間関係・コミュニケーションの分野と不注意・学習・多動の分野の問題が大きかった状態から、9か月後にはそれらが改善傾向を示し総合的にバランスがとれていることが分かります。

発達障害 チャート

  • 言語、学習、人間関係コミュニケーションに該当するチェック項目で著しい改善
  • 便通、不注意に該当するチェック項目にて軽度改善

発達チェックチャートでは、円に近いほど発達のバランスがよく、円が小さいほど良好な状態。
発達障害のお子様の治療は、病名よりも問題になっている主訴へのアプローチが重要。

サプリメントのリスク・副作用

サプリメントに含有されている各栄養素に対しておきるアレルギー
消化器症状(ムカつき、不快感など)

料金

初回基本セット(15歳以下) 44,000円+α(必要に応じて追加検査代)
サプリメント代 20,000〜62,000円/月
発達障害専用アカウント