医療法人 回生會 理事長
みぞぐちクリニック 院長
自分にとって必要な栄養素を知ること。そして、その栄養素を十分に摂取すること。正しく、十分な栄養素が、自分の心と身体を、より良い状態に改善させます。
精神疾患の診断を受け、多くの薬を用いて対症療法の治療をされている方が多すぎます。最適な代謝が、脳内の神経伝達物質の分泌を適正化します。
その結果、薬が必要であった症状の多くが改善することを、分子栄養学的なアプローチでは多く経験します。
日々の診療で経験する多くの患者さんの経過や、その背景にある学術的な作用を、できるだけわかりやすく伝えてゆきます。
本来の自分らしさ取り戻すために、少しでも役立てていただければ嬉しく思います。
みぞぐちクリニック
精神疾患はそのほとんどにおいて明確な原因がわかっておらず、したがって根本的な治療法も確立されていません。
では我々は何をしているかというと、薬などの手段を用いて病気の症状をコントロールして社会生活を維持するお手伝いをしているのです。
精神疾患はさまざまな要因で悪化するため、薬や心理療法だけではどうしても良くならない方々が多くいらっしゃいます。標準的な医療で良くならない人たちを目の前にしたときに、治療をあきらめたくはありませんでした。
何かできることはないだろうかと考え、勉強して辿り着いたのが栄養療法です。
個別の栄養素については薬のような信頼性の高いエビデンスは乏しいものの、安全性が高く人によっては本当によく効きます。
短期的に劇的な改善が望めない場合でも、辛抱強く続けることによって症状が安定し、薬の量を減らしていくことが可能です。
私が今専門としている認知症の治療でも、食事を見直し栄養素を十分に補給することによって多くの方の症状が改善しています。
認知症は加齢が大きく影響する疾患であり、その効果は永続的ではないとしても、まだ根本的な治療法が見つかっていない認知症と戦っている患者さん、そして私たち医療関係者にとって、少しでも症状が改善する可能性があるという事実は大きな希望の光となっています。
私自身も栄養療法のセオリーに従って生活をしていますが、子供の時はアレルギー持ちで大人になってからも体調を崩しがちだった自分が、大きな病気をすることなく健康を維持することができるようになりました。
一人でも多くの方に栄養療法を体験していただければと思っています。
みぞぐちクリニック
幼少期は小児喘息を患っておりました。 体が弱く、風邪を頻繁に引いており、そのまま喘息が誘発され回復が長引く事を繰り返していました。
体が強くなるようにと水泳を習っていましたが、それでも風邪をひくと長引いて学校を休むという状況でした。医学部生時代には、山散策後に3週間微熱とリンパ節腫脹をきたし、慢性疲労症候群と診断されました。
医師になっても疲れやすく、体力不足を実感する日々の毎日でした。 ある時、ビタミンDを飲むきっかけがありそこから風邪罹患の頻度が減り、疲れにくくなった事を実感しました。
また、オーソモレキュラー栄養療法のドクターになり、世の中に効果のないサプリメントが沢山出回っている事、治療として使うサプリメントがそれら無効のサプリメントと同じスタンスで扱われている事に正直愕然としています。
現在は、がん治療をされている方々へのビタミンDの重要性や、女性の不定愁訴が減少し、元気に過ごせる人が増える可能性を強く感じ日々診療しています。
また、オーソモレキュラー栄養療法は高齢になっても最後の日まで『ピンピンコロリ』の、元気に過ごせる社会に貢献できる医療になると考えています。
不妊治療におけるオーソモレキュラー栄養療法は、通常の治療と異なる大きな特徴があります。
それは通常の不妊治療では行わない卵子の質の改善や、着床に関わってくる子宮内膜や子宮内環境の改善、さらに妊娠の成立と継続に必要な血管の形成と血流の改善を目的にすることです。
さらに妊娠が成立した後に様々な段階があります。
初期にはビタミンB群やDHAを中心とする必須脂肪酸、中期~後期には鉄や亜鉛などのミネラルの需要が増えます。そしてどの段階でも必要になってくるのは、適切なタンパク質量の確保と「血糖値の安定」です。
特に妊娠前の卵子への酸化・糖化ストレス、性ホルモンにも関わる亜鉛の消費を防ぐ為にも、甘いものや糖質過多による血糖値の乱高下を防ぐ必要があります。
また漢方医である事も生かし、サプリメントと漢方を組み合わせた治療も得意としています。
40代からの妊活では特に体の材料になる各栄養をしっかり補充することが妊娠成立への近道である事を日々の診療で感じています。実際、漢方のみの妊活とオーソモレキュラー栄養療法の妊活の成功率の違いに驚いています。
また、みぞぐちクリニックのオーソモレキュラー栄養療法の治療の特徴としてサプリメントだけではなく食事の指導も入る事が大きな特徴です。
それには前にご説明したように血糖値の安定など食事でしかできない分野がお悩みの改善には必須だからです。
妊活に必要なオーソモレキュラー栄養療法的アプローチは
さらに、数多くの妊娠希望の患者さまを担当させていただいた経験によりお一人お一人に合わせた細かいカスタマイズが可能です。
みぞぐちクリニック
私自身、幼少期の頃から様々な原因不明の体調不良に悩まされてきました。そして今、自分自身が医師となり、栄養や腸について学び、栄養療法を実践することで、過去には想像ができなかった心身ともに健康的な毎日を送ることができるようになりました。
栄養療法では、患者さまの改善が早いので、とてもやりがいがあります。発達障害と疑われた子供別人のように変わったり、アトピーなどの難病がみるみる改善したり、不妊症だと諦めていた方が出産されたり、毎日疲れて無気力だった方が元気になって起業したり・・数多くのエピソードがありますが、多くの方の人生に貢献できる喜びは、私自身の生きがいにもなっています。
最初はお悩みの治療をさせていただいても、元気になると、次は美容の相談をしていただくことが多く、美容医療の経験が豊富であることが強みになっています。病気のことから美容のことまで幅広く頼っていただける、これほど嬉しいことはありません。
2022年には宮古島栄養クリニックを開院し、みぞぐちクリニックでの診療と並行して離島での栄養療法診療に従事しています。何らかの不調に悩まれている方には、栄養の乱れや腸内環境の乱れが潜んでいます。根本的な原因を探り、治癒を目指すことはもちろんですが、更なる健康、美しさ、そして日々のパフォーマンス向上を目指し、患者様がご自身の潜在能力を発揮できるようにお手伝いをさせていただきたい。そのような想いで診療させていただいております。どうぞお気軽にご相談ください。
私が院長を務めるクリニックの所在地、宮古島は、沖縄県の中でも群を抜いて子供の肥満や発達障害児の報告が多い地域であり、妊婦の貧血、子供の虫歯も最多です。宮古島の小学校では、授業が崩壊するほどADHDと疑われる子供たちが急増しており、今ではそれが当たり前になっていると、現地小学校の先生は口を揃えて言います。
「子供の将来が不安」そう思う親御さんは多く、自分自身が一番やりがいを感じている分野でもあります。
お子様の治療は、本人が素直に前向きに治療を受け入れてくれたら改善が早いというメリットがある反面、本人が治療を拒んだり、毎日隠れてお菓子を食べてしまったり、サプリメントや治療自体に対して心理的ブロック(恐怖、警戒心など)や反抗期など、大人よりも多くの障壁をクリアしなくてはならない場合があります。
そこで私自身が診療でこだわっている点がいくつかあります。
①各々に合ったサプリメント(栄養素)の優先順位に特にこだわり、できる限り少ない粒数で最短で改善できるように考えること。
例えば当院で扱っている医療用サプリメントでは、ビタミンB群(ナイアシン含む)だけでも5製品、鉄5製品、ビタミンC6製品と、微妙に違う製品があります。(成分も少しずつ異なり、カプセルなのか錠剤なのかも異なります)血液検査の結果と、診察での様子から、よりそのお子さんに合ったサプリメントを選択していくことを心がけております。
例えば、発達障害と思しき症状が強い、肥満が目立つ、エネルギー産生がうまくいかない、タンパク合成能が落ちているような初見が目立つ場合は、核酸・カルニチンが含有されているタイプのビタミンB群を選択し、チック症状が強い場合にはナイアシンを選択し、アレルギーや肌のトラブルがメインの場合にはビタミンA・Dまで含まれるマルチビタミンタイプのビタミンB群を選択したりします。鉄はほとんどのお子さんで必要になりますが、腸内環境が特に悪そうな場合には鉄の粒数を減らして、ビタミンDやラクトフェリンの成分が含有されたサプリの併用をおすすめすることがあります。言葉の発達などの遅れが特に目立つ場合には、DHA単独の優先度が上がったりします。
②お子様の内心では「こうなりたい」という気持ちを汲み取ること
お母様はお子さんの「多動、イライラ」を最も気にしていたとしても、お子さん本人は、身長が高くなりたい、運動会でもっと活躍したい、などの気持ちの方が強く、多動に関してはあまり自覚していない場合があります。 その場合、サプリメントで「身長も高くなるよ!テストでも満点取れるようになるかもよ!」など、プラス効果についてお話をさせてもらいます。ご本人の改善したい事への提案をさせてもらう事で、自ら積極的に治療に取り組んでくれることも多いです。必要と判断した場合は、ご両親には席を外していただき、お子様と2人でお話しさせていただくことをご提案する場合もあります。
③お子さん自身が「治療を頑張ろう」と思えるように、お子さん自身の記憶に残るような診察にすること
お子さんの記憶というのは良くも悪くも引きづりやすく、最初が肝心です。最初にクリニックや医師、カウンセラーなどに対してマイナス感情を抱いてしまうと、治療のモチベーション低下に繋がってしまい、「嫌々」やらせることになってしまいます。できる限り医師に対してはプラス感情を持っていただけるように、簡単な言葉での説明や、治療を頑張った場合に得られる体の変化について、お子さんにも理解してもらえるように心がけています。その上で、「どう?これなら、頑張れそう?」などと問いかけをし、渋々だとしても「うん」などと返答をもらうことが、意外と効果があったと親御さんたちからご報告をいただきます。
幼少期をザンビア、ノルウェー、ナイジェリアで過ごす。ジュニアアスリート、ノルウェーテニス全国大会12歳以下女子シングルス優勝。
帰国後、日本医科大学卒業。日本大学形成外科入局(研究員)と同時に、ドクター・シーラボ併設の大手美容皮膚科シロノクリニックに勤務。
その後、オーソモレキュラー栄養療法と腸内フローラ・口腔フローラ療法を学び、診療に取り入れる。現在、理想の診療実現のため、フリーランスの医師としてアンチエイジング診療から難病治療まで幅広く診療、講演活動なども行っている。