症例報告 CASE

20代男性 統合失調症

※イメージ画像
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患者データ

疾患
性別 男性
年齢 29歳(発症時:12歳  初診時:23歳)
具体的な症状

・人に嫌われいるのではないかという強い思い
・悪口などが幻聴として聞こえる
・児童精神科にて統合失調症圏の精神疾患と診断され投薬治療が始まる
・常に強い緊張感と倦怠感を自覚、抑うつ症状も強い
・突然起こる動悸、不安感などからパニック障害とも言われている
・23歳時、オーソモレキュラー栄養療法の併用を希望し初診となる

初診時

投薬 ・非定型抗精神病薬 オランザピン 20㎎
・抗うつ剤: ミルナシプラン 30㎎, パロキセチン 20㎎
・睡眠薬: ブロチゾラム 0.25㎎, フルニトラゼパム 2㎎
検査データ

オーソモレキュラー栄養療法による解釈

・交感神経の過緊張状態
・通常では貧血の診断はされないが、重度の潜在性鉄欠乏状態
・ビタミンD不足
・ビタミンB不足
・筋肉量の低下

当院でのオーソモレキュラー栄養療法による治療

生活習慣

やや肥満傾向(BMI25 )でもあり血糖値の安定化も必要と思われ糖質制限食を指導。
至適タンパク質量の摂取を心掛け、脂質過剰によるカロリー過多に注意。

投薬 精神科領域の薬剤処方については、従来の精神科主治医の指導により変更。
オランザピンの減薬、抗うつ剤、睡眠薬などは断薬可能となった。
サプリメント ビタミンB群、ナイアシン、亜鉛、ビタミンC、DHAなど、医療用サプリメントで補充した
検査

初期は4~6カ月毎、2年経過後は年1~2回の検査を行い栄養状態を把握。

治療の経過

投薬 ■10ヶ月後の経過 
・オランザピン7.5mg,ブロチゾラム0.25mg  すでに減薬中
具体的な症状

■10ヶ月後の経過 
・オーソモレキュラー栄養療法以前の全体的な症状を10としたとき、10ヶ月後は2まで改善
・残っているもので一番つらい症状は、対人面での気疲れ
・フルニトラゼパムがなくても中途覚醒がなくなり、よく見ていた悪夢もほとんど見ることがない
・スクワットや軽いジョギングなども可能となっている

検査データ

解説

通常用いる基準値による評価では栄養状態を評価することはできません。
オーソモレキュラー栄養療法では、本来あるべき理想的な栄養状態と比較することで不足している栄養素を選択します。

検査データからの情報
・交感神経の緊張
・ビタミンB群、D不足
・筋活動の低下
・コレステロール合成の低下
・亜鉛欠乏
・オーソモレキュラー栄養療法の継続によってこれらの問題が改善しています

サプリメントのリスク・副作用

サプリメントに含有されている各栄養素に対しておきるアレルギー
消化器症状(ムカつき、不快感など)

料金

初回基本セット 52,800円+α(必要に応じて追加検査代)
サプリメント代 20,000〜62,000円/月