症例報告 CASE

42歳女性 うつ病 不安障害

※イメージ画像
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患者データ

疾患
性別 女性
年齢 42歳(発症時:30歳  初診時:36歳)
具体的な症状

・産後うつ症状が生じ3か月間入院加療となりそれ以降は投薬治療を継続
・35歳頃より疲労感が増悪し、それとともに将来への不安、抑うつ感なども強くなる。投薬を変更しても改善乏しく36歳時、オーソモレキュラー栄養療法の併用を希望し受診
・子供を保育園へ送り出した後、ほぼ寝たきりのような状態
・不安が強く睡眠薬を増やしても寝つきが悪く中途覚醒がある
・薬の変更にともない焦燥感なども出現し、それに対する薬が増えた

初診時

投薬 ・抗うつ剤 デュロキセチン 30㎎
・その他  アリピプラゾール 6㎎, バルプロ酸 400㎎ ロラゼパム 3㎎
・睡眠薬  ゾルビデム、フルニトラゼパム,レボメプロマジン

症状を訴えると薬が増えるが明らかな効果がなく副作用が強くなった

当院でのオーソモレキュラー栄養療法による治療

生活習慣

血糖値を急激に上げる甘い食べ物、飲み物を制限。
肉、魚を中心にタンパク質摂取量を増やす。

■運動
ストレッチや軽いスクワットなどを行い運動の習慣をつける

投薬 ・オーソモレキュラー栄養療法にともない薬の作用が得られるようになるため、主治医と相談し症状に応じて減薬指導をしてもらう
・ロラゼパムは不安増悪時のみの頓服とし服用頻度によって改善を評価
サプリメント ビタミンB群、ナイアシン、ヘム鉄、EPA、イソフラボン、ビタミンC、ビタミンA、プロテインなどを医療用サプリメントで補充した

治療の経過

投薬 ■4年2ヶ月後の経過
・バルプロ酸 400㎎, ゾルピデム 5㎎ 就寝前
・ロラゼパム 1㎎ 不安時頓服
・甲状腺ホルモン チラーヂンS 50㎍ チロナミン 10㎍
具体的な症状

■4年2ヶ月後の経過
・オーソモレキュラー栄養療法の併用により睡眠が安定した。睡眠薬が朝まで残る感覚がでてきたので主治医の指導によって減薬しゾルピデム5㎎のみにで熟睡が可能
・抗うつ剤や他の抗精神病薬は不要となりバルプロ酸のみ継続している
・不安時に服用するロラゼパムの使用頻度も減り、ストレス増強時や月経前の不安定なときだけ頓服している
・子供が学校に行ったあと外出し買い物なども楽しむことができ、週5日カーブスにて運動の習慣もできた

検査データ

解説

通常用いる基準値による評価では栄養状態を評価することはできません。
オーソモレキュラー栄養療法では、本来あるべき理想的な栄養状態と比較することで不足している栄養素を選択します。

■検査データからの情報
・軽度肝障害(薬剤性)が減薬とともに改善
・著しい鉄不足や改善しているが、もうすこし貯蔵鉄(フェリチン)を増やしたい
・ビタミンB不足が改善し運動の習慣とともに筋肉量が増えている
・甲状腺ホルモンの使用によって甲状腺機能が安定し月経に関係する諸症状が著しく改善

サプリメントのリスク・副作用

サプリメントに含有されている各栄養素に対しておきるアレルギー
消化器症状(ムカつき、不快感など)

料金

初回基本セット 52,800円+α(必要に応じて追加検査代)
サプリメント代 20,000〜62,000円/月