症例報告 CASE

28歳女性 うつ病 適応障害

※イメージ画像
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患者データ

疾患
性別 女性
年齢 28歳(発症時:20歳)
具体的な症状

・20歳頃から抑うつ感とともにイライラを感じるようになりときに人間関係のトラブルとなる
・以前からときに頭痛が強く片頭痛と診断されている
・最近になり仕事中の抑うつ感、集中力の低下、疲労感の増強などから心療内科を受診したところうつ病・適応障害の診断にて投薬治療が始まった

初診時

投薬 ・サインバルタ20㎎ 朝2錠 服用
・ワイパックス イライラ時 頓服 1回 1錠
検査データ

基準値による解釈

・肝機能正常
・腎機能正常
・コレステロールや中性脂肪など正常
・糖尿病なし
・BUNのみ基準範囲から外れ、低値になっているが臨床的な意味はない


オーソモレキュラー栄養療法による解釈

・タンパク質代謝が低下している
・ビタミンB群の不足
・ストレスへの抵抗力が低下
・1日の血糖値の変動が小さく平均が低くなっている

初診時の血液検査データ

5時間糖負荷検査の結果

正常な5時間糖負荷検査の結果

正常な5時間糖負荷検査の結果

初診時5時間糖負荷検査

初診時5時間糖負荷検査

【糖負荷検査の解釈】

  • 75gブドウ糖摂取30~60分後の血糖値の上昇が乏しい
    • 空腹時血糖の150%以上の上昇が望ましい
    • 通常140㎎/dl程度まで上昇する
  • 5時間後の血糖値が70㎎/dl以下まで低下している

【解説】

  • このような血糖曲線は、無反応性低血糖症と分類され、強い疲労感や抑うつ感を伴うことが多い
  • 35歳以下で疲労感、抑うつ感を訴え、通常の薬物療法で十分な効果が得られない場合には無反応性低血糖を疑う

当院でのオーソモレキュラー栄養療法による治療

生活習慣

■食事や生活習慣など
・タンパク質代謝の改善のため
 ・肉、魚、玉子、豆類など偏りがないように摂取量を増やす
・血糖値の安定化のため
 ・米などの糖質は、食事の最後に摂るように
 ・食後2~3時間後に少量の補食を行う
・自覚症状の改善が得られたのち筋トレなどの運動指導

■サプリメント
・ビタミンB群
・ナイアシン
・ヘム鉄
・ビタミンC
・ビタミンD
・プロテイン

検査データ

解説

・それぞれの項目が基準範囲内で変化している
・タンパク質代謝が改善
・ビタミンB群の補充
・血糖値の変動が正常化している
・総コレステロールについては、基準範囲を超えているがHDLコレステロールとの関係から特に治療の必要はない良好な変化

自覚症状の変化

自覚症状の変化

※右列が初診時、左列が7ヶ月後

  • 月経に付随する諸症状を除き、多くの症状で改善していることが確認される
  • 初診時の主訴であった、抑うつ感、イライラ感、激しい頭痛なども良好な推移
  • 症状の改善にともない初診時服用していた心療内科からの処方薬はすべて不要となっている

サプリメントのリスク・副作用

摂取タンパク質量の増加にともなう消化不良などの腹部症状
食事の変更に伴う食材アレルギー
サプリメントの原材料に対するアレルギー など

料金

初回基本セット 52,800円+α(必要に応じて追加検査代)
サプリメント代 20,000〜62,000円/月