溝口徹の栄養療法ブログ DOCTOR BLOG

2021.12.15

精神疾患と認知症その共通点とは?

我が国の精神疾患を有する総患者数は厚生省の調べでは、約419.3万人(入院患者:約30.2万人、外来患者数:約389.1万人)といわれ15年前と比べ約1.7倍に増加しています。
特に75歳以上の後期高齢者が顕著に増加しており15年前と比べ約3.2倍に増加しています。そして一番増加しているのが外来では認知症が15年前と比べ7.3倍、入院でも2.6倍に増加しています。
ここで認知症って精神疾患なの?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

通常精神疾患というと、「うつ」「不安」「気分の浮き沈み」「苛立ち」など感情に関わる症状が精神疾患とイメージしやすいですが、認知症は主に「記憶」についての症状のイメージですが認知症には、現実には見えないものが見える幻視や感情の抑制がきかなくなる、社会のルールを守れなくなるなどの症状も含まれています。
認知症は発症する20年前から脳に変化が起きていると言われています。つまり年齢が原因で認知症の症状が出るという事ではないという事です。

遺伝の疾患以外のほとんどは生活習慣が原因であり、特に体に直接入る食事は生活習慣の中でも大きく健康状態に関わってきます。認知症を発症する20年も前から脳に変化が起きているという事はこれまでの食生活が大きく関わっている事を示しています。
高齢者の認知症発症平均年齢は65歳以上です、65歳の20年前は45歳という事になります。クリニックにいらっしゃる年齢で一番多い年代が30代後半~40代です。そして女性は疲れ・それに伴ううつっぽさ気分の浮き沈みです。男性は特にうつっぽさを抱えている方が本当に多いです。

もちろんクリニックでは食事の変更とその人それぞれに必要なサプリメントを飲んでもらい食事では糖質をしっかり抑えてもらう事は皆さんもうご存知かと思います。
血糖値が急激に上がる事で、多量なインスリンが放出され一気に低血糖になります。また、低血糖になりすぎた状態を元に戻そうと血糖上げるアドレナリンなどのホルモンも低血糖になった後放出されます。
低血糖の症状は主に、眠気、脱力感、思考力が落ちる、めまいがするなどです。同時に、血糖値が一気に下がると自律神経にもスイッチが強く入ります。自律神経の主な症状は動機、不安感、過敏、震えなどです。
低血糖の症状も自律神経の症状も精神面に大きく関わるものばかりなのです。

そして高血糖は強い糖化と活性酸素を発生させ、血管を傷つけていきます、毛細血管のような細い血管は何度も起こる高血糖によりどんどんダメージを受け補修するケアをしていなければ使えなくなっていってしまいます。認知症の原因の一つには血流障害も含まれています。
年齢のせいと言われがちな認知症ですが果たして本当にそうでしょうか?

もちろん年齢と共に様々な機能は老いていきますが、老いていく=疾患といわれる症状がどんどん増えていく事なのでしょうか。90歳になっても頭がはっきりしている方も沢山いらっしゃいます。高齢になってからでも栄養療法を取り入れた方はやはり若々しくお孫さんの送り迎えをしたり同年のご友人たちからも驚かれる事が多いとよくお話してくれます。

若い世代や働き盛りにどんどん増えている精神疾患、そして精神疾患と食事や栄養との深い関係。認知症は20年前から始まっている。。食事や栄養が深く関係している事は隠し切れない事実のような気がします。
日々の食事と栄養が自分たちの将来を作っているのです。
これからますます高齢化社会になっていく日本。認知症にも力を入れていきたいと思っています。

来年は「認知症と物忘れ」の無料セミナーも開催します。
クリニックにずっと勤務してくださっているブレインケアクリニック名誉院長の今野裕之医師によるセミナーです。日本初のリコード法の認定医で認知症、精神疾患が専門です。
精神疾患と認知症が専門。ここでもこの2つの疾患には共通するものがあるんだなと感じませんか?
親御さんの介護で困っている方、ご自身の将来の為に、周りのご家族に、ご参加下さい。
セミナーのお申込みはHPのトピックまたはお知らせよりお申込みいただけます。

 

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