症例報告 CASE

52歳 女性 慢性疲労症候群 抑うつ状態

※イメージ
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患者データ

疾患
性別 女性
年齢 52歳(発症時:45歳)
具体的な症状

身長:159㎝
体重:62㎏

45歳頃から強い疲労感と抑うつ感を自覚。
心療内科を受診し双極性障害2型と診断され投薬治療が始まる。
ときに動悸、不安感などを併発しパニック障害も疑われる。
内科にて甲状腺機能低下症を指摘され、甲状腺ホルモンを服薬したことがある。
総合内科にて慢性疲労症候群と診断され生活習慣やビタミン剤などの服用を勧められ、オーソモレキュラー栄養慮法を知り受診した。

初診から治療経過

  • 急な動機や不安感、抑うつ感などが食後2~4時間後に自覚することが多く、糖質や甘いものがやめられないなどの症状から5時間糖負荷検査をお勧めした
  • 更年期に生じる多くの症状には、栄養状態だけでなくホルモン系のトラブルが関与することがあり検査項目に追加
  • 身体を動かし、脳を働かせるために必要なエネルギーを作るために必要な栄養素が不足していないか詳細な血液検査を施行

正常な血糖値の推移

正常な5時間糖負荷検査の結果

初診時5時間糖負荷検査

初診時5時間糖負荷検査

5時間糖負荷検査の結果と解説

  • 正常な状態でみられる血糖値の緩やかな上昇とその後の低下を認めない
  • ブドウ糖摂取後に血糖値は十分に上昇せず乱高下を繰り返し、4時間後には50㎎/dlまで低下した
  • 3~4時間には、急な動悸や不安感などを自覚し日常感じる症状が血糖変動と関係していることを自覚した

低血糖症における無反応性低血糖症は、強い疲労感や抑うつ感を伴うことが多く『慢性疲労抑うつタイプ』と分類されます。詳細な問診から必要時には5時間糖負荷検査を行い疲労の原因に低血糖症が関係しているか評価します

検査データ

解説

■初診時検査結果について
通常の基準値による評価では、コレステロールと中性脂肪が高く脂質異常症の診断となっていた。

■オーソモレキュラー栄養療法による評価
軽度甲状腺機能低下による代謝の抑制がありコレステロールや中性脂肪が高値。
これらにより軽度の脂肪肝。
タンパク質代謝が低下しており食事や積極的なビタミンB群の補充。

■6ヶ月後検査結果について
糖質制限と積極的なタンパク質の摂取とビタミンB群を中心とした栄養素の補充により代謝が改善し体重が減少。
甲状腺ホルモンとDHEAsの補充による適正化。
鉄代謝の改善。

【症状の経過】
食事の変更とサプリメントによる栄養素の補充によって食後2~4時間で生じていた様々な症状が速やかに改善し抑うつ感が消失。
心療内科の投薬は3ヶ月後に終了。
身体を動かしたあとの疲労が短時間で改善するようになる。
今後は、甲状腺ホルモンやDHEAsなどが無い状態で安定化を目指し、その後にサプリメントの減量や終了を目標とする。

サプリメントのリスク・副作用

サプリメントに含有されている各栄養素に対しておきるアレルギー
消化器症状(ムカつき、不快感など)

料金

初回基本セット 52,800円+α(必要に応じて追加検査代)
5時間糖負荷検査 24,200円
サプリメント代 20,000〜62,000円/月